個々の手技はテクニカルストレッチやタイ式ストレッチ、リラクゼーションストレッチなどに用いられるものですが、セラピストの施術動線とゲストの心地よさを考慮し、流れる様なルーティンで構成しています。一つ一つのストレッチの挙動(動作)に着目し、反挙動や連挙動、再挙動を取り入れ、高いストレッチ効果が得られる施術を目指しています。

反挙動：伸びた筋肉を緩め、反対に緩んだ筋肉を伸ばす動き。

連挙動：伸ばした方向を少しずらし、続けて伸ばす動き。

再挙動：十分に伸ばした後に少し緩め、まだ余地がある場合にさらに伸ばす動き。

ストレッチの最大の効能である 「伸ばす」を追求し、じんわりと気持ちよく、また、しっかり伸ばすことにより、ふだん身体をあまり動かしていない方でも筋肉や関節の柔軟性が高まります。術前と術後において、ご自身の前屈や後屈、首、肩、腰の可動域をぜひ比較してみてください。施術後のスッキリ感と共に、明らかに柔らかくなったことが実感できるはずです。

前屈：上半身を前に折り曲げる動き。座った状態や立った状態から、足（膝）を伸ばしたまま上体を前に倒して足に近づけます。

首 ：首を前後左右に傾ける動き、また頭をゆっくりと回旋させる動き。

デリバレイトとは「ゆったりとした(行動)、意図的な(行為)」を意味します。普通のストレッチにも自律神経を整える効果はありますが、デリバレイトストレッチでは、いっそう副交感神経を高めることが期待できます。身体の疲れだけではなく、心の疲れを癒やすことにも結びつきます。

副交感神経：自律神経の一種で、休息やリラックス時に優位に働く神経。心拍数を低下させたり、血圧を下げたり、筋肉を弛緩させたりする役割があります。

交換神経：自律神経のもう一種で、身体の活動を活発化させる神経。ストレスや生活習慣の乱れなどで交感神経が優位になると自律神経のバランスが崩れ、様々な体調不良が現れます。